水道の元栓はどこにある？閉める方法を解説

水道の元栓がどこに設置されているか知っていますか？緊急時にすぐに場所がわからないと混乱してしまいますよね。

しかし、対処するにも誤って操作しては大変です。この記事では、水道の元栓の場所と元栓を閉める方法について解説します。

止水栓は2タイプ

止水栓には2タイプあり、その二つが元栓と止水栓です。

水道の元栓とは、地下に張り巡らされている水道管側から家に水を引き込む管の付け根のところにある栓です。役目は水道の分配を調整することです。

水道の元栓は量水器と一緒に、水道のメーター箱内に設けられています。普段は操作するものではありません。

他方、止水栓は各家庭の水まわりに附属する栓です。家内の各水まわりへの水流を調節するのが役割です。止水栓はその機能性から、家の水まわりのそばに設置されるのが通常です。

止水栓は水まわりを修理する際に停止します。水まわりに流れる水を一時的に停止して、水漏れを防止するためです。

通常、水まわりの修理に際しては止水栓を停止させるだけで、水道の元栓は停止しません。ただ、水道の大元の栓を停止しなくてはならない場合もあります。以下2つのケースです。

・止水栓の場所が分からない場合
・水漏れ地点が見つけられない場合

元栓の場所と開閉操作

水道の元栓は、建物のタイプによって設置場所が違ってきます。水道の元栓のあるところが分かれば、急な水漏れ事故にも即対応できます。

一軒家
一軒家の場合、メーター箱内に水道の元栓が設置されています。水道用のメーター箱は、土地内の地中に埋まっているのが普通です。

場所がわからないケースは、地面に埋まっているプラスチック製あるいは金属製の四角型のカバーを見つけましょう。量水器のカバーには「量水器、量水器、止水栓」類の名称が書かれています。

作業時はカバーを開きますが、金属製のカバーはかなり重いので丁寧に扱いましょう。カバー内の左サイドにある丸っこい器具が量水器、右サイドにあるハンドルパーツ部分が水道の元栓です。

家内への水の分配を停止する際は、水の元栓のレバーを右回りに回します。

集合アパート
集合アパートの水道の元栓は、外にある点では戸建と変わりませんが、設置箇所は各家によって色々です。場所がわかりづらいときは、共用スペースを調べましょう。

渡り廊下に量水器のカバーが埋まっていないか、また駐車場や駐輪場のような共用スペースに集めて設置されていないか、確認すると見つけられるでしょう。

集合アパートでは、水道の元栓の操作はゆっくりする必要があります。というのも、集合アパートの元栓は、いくつかの家の元栓が同じところに集まって置かれているからです。

間違って他の住居の水道を止めたとき、大きな迷惑をかけますし、近所との問題の原因になりかねません。

集合アパートで作業する前には、自宅の元栓か確実にチェックします。作業開始前に確かめるのは以下の2項目です。

量水器やカバー裏面にルームナンバーが載っていないか
使用量の検針に備えて、量水器側にルームナンバーが記されていることがあります。

量水器にルームナンバーを記した札をつけるか、量水器のカバーの裏に記載するのが普通です。作業開始前にルームナンバーの記載を確かめましょう。

量水器の文字盤下部分にあるパイロット（くるくる回る）をチェック
パイロットは、量水器の文字盤の下のところについています。水道を使用するときに回るパーツです。水を出し止めする動きに沿ってパイロットは稼働します。

自宅の水道を出し止めする動きと関連してパイロット箇所が回れば、それが自宅の量水器です。

高層住宅
高層住宅のケースは、水道元栓は玄関を出て近くの壁面に設けられたドアのつくボックス内部にあります。水道の元栓は量水器のそばにあります。水道の元栓を閉める場合は、ハンドルパーツ部分を右回りに回します。

左回りに回すと水道の分配が開始しますので、間違った方に回さないよう慎重に行いましょう。

止水栓の箇所と操作方法

水道の元栓の場所と、元栓を止める方法について説明してきました。ただ、家全部の水の分配を止めるのはかなり大変です。

水漏れ場所の止水栓の場所が分かれば、家内だけで作業可能なので円滑です。以下、それぞれの止水栓の場所と操作方法を解説します。

トイレ
トイレの止水栓のほとんどは、トイレの室内に設けられています。

トイレの止水栓は、水槽の後ろ側の壁面、または床面から止水栓の先が突き出ています。壁面や床面から出た突起はパイプ箇所に接続し、水槽につながっているのが普通です。

便座の種類によっては、便座下のカバー内に止水栓が収納されている場合もあります。トイレの止水栓がわからない場合、水槽の周りや便座を観察してみましょう。なおわからないときは、水道の元栓を停止します。

トイレの止水栓の操作法は、その種類によって2通りです。

・マイナスドライバーを使用
・ハンドルパーツを回す

いずれも止水栓は右回りで、フルまで回し切ると水は停止します。

台所
台所の止水栓は、流し下のドアの奥側にあります。配管部分に水道のカランのような形のハンドルパーツがついています。このハンドルパーツ部分が台所の止水栓です。比較的見つけやすいでしょう。

例えば水と湯の両方が出る種類の水まわりのとき、止水栓用のハンドルパーツが2箇所設置されています。ハンドルパーツが2個つく場合は、2個とも右回りに回して停止させましょう。

お手洗い
お手洗いは台所と配管部分の仕組みが類似しています。洗面台の下方向に伸びた排水管部分に止水栓がつながっている作りも台所と同様です。

お手洗いの止水栓を見つける際は洗面台の下部を確かめれば、どこにあるのか迷わずわかるでしょう。洗面台の止水栓を締める際も、右回りにハンドルを確実に回します。

元栓・止水栓についてよくある疑問

元栓・止水栓についてよくある疑問を解説します。

元栓がいくつかあり混乱する
水道の元栓がいくつかあり、どこが自宅の元栓か判断できない。このケースは、集合アパートで起こるトラブルです。確かめるところは3つあります。

・量水器にルームナンバーが記載されたタグがついていないか
・量水器のカバーの裏面にルームナンバーは記載されていないか
・量水器の文字盤の下にあるパイロット（くるくる回る部分）

パイロットの動作は、下記の手順でチェックします。

・家内の1か所のカランを開き、水を出し止めする
・量水器の文字盤の下部にあるパイロットが出水している間だけ動作し、止水すると止まる、というように関連して動作することを確かめる
・パイロットが家内の水道と関連して動作すれば自宅の元栓とわかる

高層住宅のようにガスメーターと同時に水の元栓が設けられた住まいで、元栓が2箇所ある場合は、いずれも自宅の元栓です。2つとも右回りに回して停止します。

元栓は全開（フルに回す）がいいのか？
フルにします。水道の元栓を開く場合は忘れずにフルにして使いましょう。都の水道局では、水道の元栓を開く際はフルまで回し、閉める際は確実に閉めるよう指導しています。

バルブやハンドルパーツを中度半端なまま開けた状態だと、水流をブロックするパーツの先が水流に当たりつづけます。パーツの先が水流に削られてすり減り、長さや形が変化することで、最悪の場合、止水できなくなることもあり危険です。

水道の元栓を開くときは、フルした状態を確かめてから使いましょう。

まとめ

本記事では、水道の元栓の場所と元栓を閉める方法を解説してきました。水漏れの度合いによっては、大元の栓を締めるほどではないかもしれません。その際は、水漏れ箇所の止水栓を止めて対処しましょう。

止水栓の場所や操作法に迷った場合、ぜひ本記事の内容も参考にして処置してみてください。

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監修者

主任

髙城 俊介

《略歴》

水回りのトラブル対応を年間700件ほど行っている水回りトラブル解決のエキスパートです。
水回りの緊急メンテナンス業界で7年業務に従事し様々なトラブルの対応を行っており、お客様からの信頼厚く会社随一のリピート率を誇る。
佐賀県で水回りのトラブルにお困りまでしたらさが水道職人にお任せください。